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Focus on わけるくんインストラクター File.05

横浜みらい収納 小山 直子さん


「私のって正解ですか?」と聞く方もいらっしゃいます


   小山さんは整理収納アドバイザーになる前はどのようなお仕事をされていたのですか?

小山 以前はホテルに10年間勤務していました。客室管理の部署に配属になり、ハウスキーピングやお部屋を整えることについてしっかり学び、経験を積みました。その後、2019年に整理収納アドバイザー1級を取得し、翌年わけるくんの入門講座とインストラクター養成講座を続けて受講しました。現在は、片づけサービスの現場に伺った際、主に初回にアイスブレイクで使わせていただいています。   わけるくんは、緊張をほぐしていただくツールとしても認知いただいていますが、具体的のどのように活用されていますか? 小山 お客様のところに伺うと、初回は特に「片づけが出来なくてごめんなさい。散らかっていて恥ずかしい」と謙遜されたり、罪悪感をお持ちになる方が多いんです。それぞれのやり方に沿って、自分の目指すところに行きましょうという気持ちを感じていただくためにわけるくんを使い始めました。 時間がある時は3回程度、あまり時間がない場合は1回わけていただきます。   どのような反応、反響がありますか? 小山 「これって皆さんどうわけるんですか?」「私のって正解ですか?」と言われる方が多いですね。そこで、そもそも正解はないんですよとお伝えすると、皆さんほぐれて楽しくなってくるようで、ご自分のわけ方を見て、「これも自分らしくていいな」と気づいていただけます。そこから、具体的な片づけに関するお悩みなど、核心の部分が話しやすくなるようです。   わけるくんのお手本のような使い方ですね。ありがとうございます。はじめにわけるくんをやってみましょうと見せた時、拒絶反応が出たりすることはないですか? 小山 そうですね、わけるくんをすることで「片づけられない」ことの証明になるのでは? ととまどわれる方もいらっしゃいました。でも雑談を交えながら、全然そんなことないですよとお話すると、それならやってみるわ……という流れになります。   診断されるのではないかと思われる方はいらっしゃいます。でも小山さんが言われたように、わけるくんも片づけも正解がないということに気づいていただけると、お客様が自信を持って判断できるようになるので、後の作業がスムーズになりますよね。 苦手意識を持ったまま作業を進めていくと、本意ではないけれどアドバイザーの言うことを聞かなきゃいけないのかな、というような気持ちのズレが続いてしまいます。わけるくんをはじめに使うことで、お客様に寄り添った作業が進められるようになりますね。 小山 わけるくんにはそういう効果があるのですね。自分ではうまく説明できずにいたので、今、改めて納得できました。

褒められて、もっとやりたい!を引き出す


  何か印象的だった事例はありますか?

小山 お子さまがお2人いらっしゃるご家庭で、初めはお母さん、次にお子さんにもわけていただいた事例がありました。最初は「この子は出来ないと思いますー」とおっしゃっていたお母さんが、お子さんの様子を見て「上手にわけられるじゃない!」と驚かれるということがありました。お子さんもお母さんに褒められて嬉しくなって、もっとやりたい!! となりました。

  片づけがお得意な親御さんの中には、自分の子どもは出来ないと思い込む方は少なくないです。特にお子さんが小さいうちは、待っているよりお母さんが自分でやったほうが早いということがありますから。でもこうしてお子さんが出来るんだということがわかれば、待てるようになるのかもしれません。

お母さんの気づきと、お子さんのやる気を引き出すことができたとてもいい事例ですね。


子どもなりのルールがあることに気づけてよかった


  小山さんのお子さんがわけた結果も見せていただきました。 小山 はい。イベント続きでモノが増えていた子ども部屋を片づけた翌日にわけた結果です。もう何度かわけるくんは体験済なのですが、7歳の長女が「やりたい!」と言ったので久しぶりにわけてもらいました。1回目は、おうちを3つの季節で表現しました。お部屋のイメージは?と軽く話をしながらわけてもらったのですが、部屋の中ではなく外からの様子を表したことに驚きました。また、長女は並べるとか形を揃えるのが心地いいのだなというのが発見でした。



  2回目はお片づけのイメージでわけてもらったそうですね。 小山 そうなんです。すぐに色板カードの数の違いに気づいていたのが印象的でしたし、重ね方、並べ方も長女なりのルールがあって、いろいろ考えているんだなと気づかされました。   指定席を自分で決められていますね。お母さんの決めた指定席とは違うかもしれないけれど、自分なりのルールがあるのだろうなという印象です。普段お子さんとの片づけで大切にしていることはありますか? 小山 いる、いらない、使っている、使っていないは必ず子どもと一緒に判断するようにしています。でも反省点も多くて、どうしても私が指定席を押しつけがちになってしまいます。こうした方が部屋がスッキリするとか、こうであってほしいというのが出てしまって、娘を誘導しがちかもと感じています。うまく戻せていないとなんでこんなに簡単な動線にしているのに戻せないんだろうと思ってしまったり。今、改めて関先生に、「指定席を決められていますね」と言っていただいたことによって、やはり私の押しつけだったなと確信しました。   お母さんとしてはちょっと気持ち悪いというか本意じゃない箇所があるかもしれませんけど、娘さんの中には娘さんのルールがあるのだと感じますし、焦らなくていいんじゃないかと思いましたよ。

次はセミナーワークで使います!

小山 今、現場作業で使わせていただいていますが、地域のボランティア講師としてお片づけに悩む60代以上の方を対象にした講座のご依頼などをいただいています。人生の先輩方にお片づけの楽しさをお伝えするために、わけるくんを活用できないかなと考えています。なにか注意点はありますか?

  セミナーワークでわけるくんを使う目的をしっかり決めるといいと思います。1対1ならその方のクセが見えたりしますが、セミナーワークではお一人ずつそれを見ていくのは難しいですね。10人、 20人のセミナーワークで使う場合は「あの人と私はやり方が違っていいんだ」ということだけを伝える、というのを目的に出来るといいのではないでしょうか。

また、複数回わけるなかで「(カードを)捨ててください」と指示して数が減るとどうなるかということを体験していただくのがおすすめです。量を減らすとこんなにラクになる、管理できるようになるということを感じていただくといいのではないでしょうか。 小山 ありがとうございます。ぜひセミナーでもわけるくんを使っみたいと思います。



<プロフィール>
小山 直子(こやま なおこ)
整理収納アドバイザー。横浜みらい収納を主宰し、整理収納アドバイザー2級認定講座開催、整理収納サポート、地域ボランティア講師として活動中。神奈川県清川村の大自然の中で生まれ育ち特技は口笛。都内ホテルに10年間勤務しハウスキーピング、日本料理レストラン接客係、ウエディングプランナーとして経験を積む。2021年12月収育指導士の資格を取得し、収育に力を注ぎつつ自身も5歳・7歳の子育て奮闘中。
オフィシャルブログ 横浜みらい収納 ほんのりホテルライクな暮らし



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